臨時パトローネ

非日常を夢見る社畜的哲学

老齢ネットワーク

パチンコ店には老人の多い店とそうでない店がある。ハイエナ狙いをしたければ老人が多い店だと思いきや、彼らは抜け目なく吸い上げていく。ハマり台に挫折する光景も見られるが、打ち仲間との連携で個々の散財を低減させるネットワークを有している。履歴による分析ではなく回転数の良い釘を勘所とした台選び。ハマり台への飛び付きの速さ。無知がもたらす奇跡の発生率には驚きを隠せない。

先日、GAROで大ハマりを喰らっていた時にトイレで台を離れたら、戻ってくると見知らぬ爺いが拙台を占拠していた。500円分の玉と私物のケースを置いておいたにも関わらず。人の台でなにやってんのかと問うと、忘れ物かと思ったとスッとぼけるので、至極丁寧に説明して退いていただいた。物分りは良いらしい。玉を抜いて移動したのには困惑はしたが、あの図太さとしたたかさは後期高齢者が兼備する美徳ではなかろうか。

結局1600ハマりで放流するに至ったが、22時近くになると老人の姿は激減する。六万溶かしてヘロヘロになりながら、高齢化社会に立ち向かう術を模索した。情報サービスの在り方とは、情報を欲する顧客がいて漸く成立する。情報難民をターゲットにした立ち回りはやはりネットワークビジネスしかないであろう。